シンプルってなんだろう。
本日、デザインの仕事をこなす上でそんなことを自分に投げかけてみました。
そういえば、ユニクロはシンプルだけれど、色はたくさんあります。
「シンプル」とだけ言うのであれば、白黒以外は必要ないですよね。
なのに、驚くほどのカラーバリエーションがある。ソフトバンクのパントーンみたいに。
確かにiPodはシンプルだけれど、最近色も形も増えて、必ずしも商品ラインナップは
シンプルとはいえません。
アップルの商品展開は間違った方向に進んでいるのでしょうか?
色んな本や情報でも「顧客は多様化している」なんて言われています。
だから、単純に商品も多様化しないといけないと。
ユニクロもアップルも、これからどんどん多様化していくのでしょうか。
これは、勝手な私の見解ですが、シンプルとは、単に要素を減らすということでは
たぶんないと思います。
気持ちよく選べる程度の数にするということなんじゃないでしょうか。
気持ちよく選べる程度の数にするということなんじゃないでしょうか。
お客さんが全くわからないことなら、ひとつだけ提供する。
すでにわかっていることなら、選べるだけ提供する。
要は、モノやデザインがシンプルなのではなくて、選ぶ側の気持ちがシンプルになるようにする
ということなんじゃないでしょうか。
他己評価を気にする(皆さんそうだと思いますが、)人は服の柄やデザインを選ぶのは、難しい。
でも、色だったら好きなものを選べばいい。
選ぶ側の気持ちがシンプルになるためには、色を増やすけど柄やデザインは増やさない。
iPodは、カラーやデータ容量(入る曲数)なら選べる。
でも、はじめて操作する人にとっては、ボタンがたくさんあるのは敬遠したい。
色とタイプは増やしていいけど、ボタンは増やせない。それがシンプルなんだと思います。
iPodのクルクル部分は、学習効果を期待しています。
見慣れない形で、説明書も入っていないのですが、さわっている間にユーザーが学習する。
it's シンプル だから。
ゲームが始まると、マリオは左端にいます。だから右に行くしかない。
右に行くとクリボーが寄ってくる。そして頭上にブロックがある。飛ぶしかない。
これも、一つ一つのシンプルな動作を重ねていくことで、ユーザーが学習できる設計になっているそうなんです。
わかっていることなら、選べるだけ提供する。
わからないことなら、ひとつだけ提供する。
ひとつだけ選んでもらったら、またひとつ、選んでもらう。
その繰り返しで、学習してもらう。
わからない、わかっている、わかるようになる。
それを見据えた上で、色、デザイン、操作も増やしていく。
選ぶ側の気持ちがシンプルになるように。
シンプルとは潔さでもストイックさでも、美しさでもない、やさしさにあるのかもしれません。
なんだか今日はそんなことを営業の車中で考えていました。。。
☆tenku ad 矢田 渚☆